※固定夢ヒロイン
雲雀&草壁夢『幸せの場所』







放課後、恭弥先輩が不在中に草壁さんと一緒に応接室の書類整理していた時だった。



「…草壁さん、1つお聞きしたい事があるのですか」



「何ですか?お答えできる事ならば何でも」



整理途中に手を止めて、私の問いかけに草壁さんは優しく笑う。



「で、では、あのですね……草壁さんは好きな子とかいるのですか?」



「っつ!!」



ばさばさばっーー!!



「…っつ!?ひ、ひゃう〜!!大丈夫なのですか、草壁さん!!」



両手に持っていた書類を草壁さんは雪崩を起こし床に全てばらまいた。



「私が変な事聞いてしまったのですみませんなのです…!」




―――でも、恭弥先輩の側にいつもいるから気になってたのですが…




「だ、大丈夫です…!花崎さんのせいではなく私の不注意ですから……」



「?草壁さん?」



草壁さんは書類を集める手を止めて私の方を見つめてきた。ただ、いつになく真剣で、そしてどこか優しい表情。



「………好きな方いますよ。ですが、あっさり失恋してしまいました」




―――えっ!?も、もしかして私………




「……す、すみませんなのです。聞いてしまって…」



「いえ、大丈夫ですよ。今も、その方が好きな自分がいますが側にいれない訳でもないので嬉しいんですよ」



見た事がない草壁さんの少し照れた顔。私は胸の奥が一瞬熱く感じる。



「それに、その好きな方は私が尊敬させて頂いている方とご一緒にいられますので、それだけで充分なんですよ…そのお二人を見てるだけで。だから、今もこれからも好きでいたいんです」



「……草壁さん」




―――…あれ……草壁さんが尊敬してる人と好きな人って…




―――ガラッ!!




「?あげはに草壁、2人でボーと突っ立って何してるの?」



用事から帰ってきた恭弥先輩。私達2人を見て、少し怪訝な表情を見せる。でも、いつも見せる黒いオーラはなかった。



「い、委員長!お帰りなさい。今、書類整理を花崎さんにお手伝いして貰ってました」



「はいなのです!あ、恭弥先輩。お茶入れるですよー」



「うん、ありがとう。あげは」



私はお茶をいれる準備をすると恭弥先輩と草壁さんが何かを話をしていた。



「…ねぇ、草壁」



「はい、委員長?」



「さっき、あげはと話していた事なんだけど」



「っっつ!!……い、委員長、聞いて?」



フッと不敵な笑みを見せる恭弥先輩とは対象に草壁さんは冷や汗を掻きながら硬直する。




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