風呂からあがったら湯冷めする前に寝なさい 「…………。」 一瞬の沈黙の中、土方の目が光った (こぉれぇだぁーーー!!!!!) みんなでいっせいに勢い良くわりばしを引く 「っしゃぁぁ!!」 喜びの声をあげたのは土方だった。 「げっ!王様は土方さんかよ」 不服そうに文句を言う沖田。 「多串君か、じゃぁ早く言ってくれ」 「まてっ!ゆっくり…ゆっくり考えさせてくれ!!」 いつになく真剣な表情な土方。 土方が真剣に考えているうちに彼らが今なにをしているのかを説明しておこう。 それはほんの二時間前の話からはじまる。 「銀さぁん」 「んぁ?」 「お風呂の水道が壊れてるんですけど…」 「えぇ!?マジで!?」 「はい。お湯が出なくて…」 「そんなぁ。新八、今何月だとおもってるネ?水風呂なんて死んじゃうよ!!」 「僕のせいじゃないでしょうが。どうしますか?銀さん」 「ん〜…。あっ!いい事思いついちゃったぁ♪」 「なんね銀ちゃん。ニヤニヤして気持ち悪いアルよ」 「神楽ぁ、新八!!寝巻きもってこい。出かけるぞ!」 「銭湯にでもいくんですか?」 「馬鹿か。そんなお金うちにはありません。」 歩くこと数分… 「ほら、ついたぞ。」 「って!!ここ真選組の屯所じゃないですかぁ!?」 「いいんだよ。おーぃ!!おぉーぐしくぅーん!!!!」 「ん?って!?銀時!?なんだこんな時間に!?」 「お風呂かぁして?」 「風呂ぉ?」 「すいません、うちのお風呂壊れちゃって。ご迷惑でなければ少しかして頂けませんか?」 「……。しゃーねぇな…。あがったらさっさと帰れよ?」 「ありがとうございます!!」 「さんきゅ♪多串君!!」 「…土方だよ」 ぼそっと呟く土方に気づいていたのかいなかったのか… 銀時はご機嫌でお風呂へと向かった。 「ふぁ〜気持ちよかったぁ」 「ここのお風呂は広くていいですね!!」 「あぁ。毎日来たいぐらいだ♪」 「なんて迷惑な…。アレ?土方さんはまだ仕事中なんですかね?」 「あっ万事屋の旦那。こんなとこでなにしてるんですかぃ?」 「沖田さん。こんばんは。うちのお風呂が壊れてしまいましてかして頂いてたんです。」 「もう帰るんですかぃ?」 「いや泊まってく。土方の部屋はどこだ?」 「えっ!?銀さん、泊まっていく気だったんですか!?」 「もちろん。」 即答で返事をして沖田に目をやる 「どこ?」 沖田はニィっと妖しく笑った 「こっちでさぁ。ところでチャイナは来てないんですかい?」 「あぁ今風呂はいってる。ガキといえど一緒にははいれねぇからな」 「そうですかい」 そんなつもりはなかったのだろうけど沖田はうれしそうに笑っているのがわかった。 「十時頃に部屋に戻ってくるはずですぜ。ウノでもしてまっていやしょう」 しばらくして神楽もお風呂から戻ってきてウノに加わった。 沖田は濡れた神楽の髪に目を取られないようにウノに集中していた いつも見る彼女と違うのが、沖田の心をゆらした おろした髪、潤った頬。ゆったりとした寝巻き…。 心臓がバクバク鳴っているのがまわりに聞こえてないか少し心配そうな顔だった そうこうしているうちに土方が仕事を終え自分の部屋に戻ってきた 「・・・!?」 「おまえら、帰ったんじゃなかったのか!?」 「あぁ多串君お疲れさん。」 「んあ?・・・おう」 文句を言っていたとおもったら横を向いて薄く笑っていた 「さぁ、土方さんも戻ってきたことだし部屋割りでもしますかぃ?」 「なに!?泊まっていく気なのか!?」 「えぇ!?多串君もう10時すぎだよ!?暗いじゃん。寒いじゃん!!」 土方は少し困った顔を見せたがさほど嫌ではなかったようでまあいいかと許可をだした。 「じゃあ近藤さんにも参加してもらいやしょう。各部屋には布団がいっしきづつしかないから三人で寝るのは無理でしょう?」 「そうだな。おぉーい近藤さぁん?」 すっとふすまの戸が開いた。 「何だ?」 ちょうど土方の所へ来る途中だった近藤は部屋の前にいた 「ん?なんで万事屋の三人が?」 「こんばんは近藤さん。おじゃましてます。」 「ゴリラ久しぶりアル」 「よお」 それぞれ一応あいさつをすました 「近藤さん、実は・・・」 土方が事の成り行きを説明しだした 「いいじゃねぇか。楽しそうだな。」 「どうやって部屋決めるんですか?」 新八が聞くと沖田が当たり前かのように 「王様ゲームでさぁ」 と答えた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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