銀魂小説
覚めない夢、帰らぬ君  (銀神)

覚めない夢、帰らぬ君


「うっ・・・・・・」
鈍い男の声がした
「・・・銀ちゃん?」
神楽は押入れをそっとあけて外の様子をうかがった
寝苦しそうな声をもらして夢にうなされている銀時が見えた
「江籐・・・し・・な・・・、死ぬなっ!!!」
銀時の額は汗に濡れていた
「すまね・・・ぇ」
「銀ちゃん・・・」



あいにくの空模様の朝、神楽は銀時が起きるよりも早くある人を訪れた


「ズラーー!居るアルかぁー?」
「ズラじゃない!かつっ・・ら・・・、リーダー?」
勢い良く玄関の戸を開けて名乗ろうとした桂は神楽の表情を見て言葉をとめた
「どうしたんだ?」
「ズラぁ、江籐って誰ネ・・・?」
「江籐・・・なぜそいつを知る?」
「昨晩銀ちゃんが夢で江籐に謝ってたネ。死ぬな・・・すまねぇって」
「銀時・・・」
「なぁ?誰なんだ?江籐・・・」
「あぁ攘夷時代の戦友だ。江籐雄大、忘れるものか・・・」



「おーぃ!」
「なんじゃぁ?そがな遠くから叫びおって?」
産まれは坂本と同じく土佐の出だった
この男は酔狂な奴でなにより血を好んだ
だがそれは人の血ではなく自分の血だった
「江籐、まぁた腕斬っただろ?」
「なぜじゃ?」
「血の匂いがするんだよ。あまり自分を傷つけるなよ」
「仕様がないんじゃ。わしゃぁ血の味がどうも好きでのぅ。」
「俺が軌ってやろうか?」
「人のはダメなんじゃ。だって斬ると痛かろぅ?」
「・・・変な奴だよな。おめぇーはよ」
「銀時にいわれちゃわしも終わりじゃな」
いつもの彼らのやり取りの中で笑い声はたえなかった



「そいつは自分の血が好きだったアルか?」
「あぁ。変わり者だが本当に優しい奴でな、人に血を流させるのは望まんかった。そのせいで・・・」



「江藤!!とまどうんじゃねぇ!斬らなきゃてめぇが軌られんだよ!!刀をとれぇぇ!」
「無理じゃぁ!!わしには人は斬れんのじゃぁ!!」
「江藤っ!死にてぇーのか!!!こっちこい!そこはあぶね・・・!!!」
「銀時!!危ない!」
江藤に気を取られてるうちに銀時の真後ろに刃があった
「銀時―――――!!」
その刀はなんのためらいもなく銀時に振り下ろされた
「ちぃっ!!」

ズバァ!!!

鈍い音が回りに響いた

一瞬静かになった気がした


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