沖神小説
満月愛しい君を 神楽2

神楽の鼓動が高まり、知らぬ間に全速力で駆けだしていた


ちがう、違うネ!アイツの匂いじゃ・・・ないヨ!!!

自分に言い聞かせながら風をきる


っはぁっはぁ っ

荒い呼吸音がピタッと止んだ





「そ・・・ご?」

薄暗い路地の入口付近で見覚えのある服の端がちらつく

ゆっくりとそれに近づき、着ている者を確認する

仰向けになった身体と閉じられた長いまつげ


血だまりの中にソイツは浸かっていた

「そっ総悟ぉぉ!!」

神楽は荒々しく両の方を掴み揺らす
ポタポタと血だまりに涙が混ざる

「やだっ総悟!そうごっ!!」
名前を叫び続けるが沖田に反応はない

「ど して・・・誰が!?」
神楽の目の色がかわる
乱れた髪を耳にかけあたりを見回す

だが明るい月明かりが照らすのはきらきらと反射してより美しく水面を輝かせる海だけ

神楽は沖田の頭を優しく持ち上げ自分の膝に乗せる

そっと髪をなでる

次々と溢れてくる雫が沖田の顔を濡らした

沖田のまぶたが僅かに開く

「そうご・・?」

優しい、震える声が降っ


てくる
返事はない

満月の明かりに照らされて
うっすらと、でもしっかりと沖田の瞳に神楽が映った


唇が僅かに動きをみせる







「神楽ぁ・・・」




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