俺は二十歳の時に元祖ケントス! 六本木ケントスの面接に受かり、社員としてスタートした・・・ 入社は年末、時はバブル、毎日何百人もの、待ちのお客さんが出るほどの賑わいを見せていた・・・ そして、全国から集まった、不良どもがリーゼントでスタッフやっている店なので、当然ノリは・・・ 縦社会!! おかげで、このふざけた縦社会ノリのせいで、先輩に言いくるめられ、俺は成人式すら出られなかった・・・ (俺の成人式を返せ〜!) それよりも、俺は自分が、とんでもない勘違いをしていることに気付いた。 前回のコラムで紹介したUP BEATという雑誌、 俺は、この雑誌のケントス特集をよく読まずに(当時、俺は活字を読むと活字体のじんましんがでるのだ!) 俺は、勝手に毎日クールスやムーンドッグスやヒルビリーバップス等、当時、俺の興味があったバンドが、日替わりで出演しているのかと思っていた・・・ ところが・・・ 実際には、 まったくテレビにも雑誌にも出ない、お店側がオーディションをやって集めた、無名の人たちが毎日出演していて、更にそれで給料まで貰っているというではないか! いわゆるハコバンというやつだ。 俺はそれまで、バンドで食って行けるという人間は、 テレビに出ている人間だけかと、これまた勝手に狭い視野で、思いこんでいた・・・ 俺はショックを受けた! そして、すぐさまこう思った! 同じ店で、酒作って、運んで客に文句なんかも言われて働くのと、歌、唄って客にチヤホヤされて働くんだったら、間違いなく後者のほうが、楽しいに決まっとる! しかも、オリジナル曲などやる必要はなく、50〜60年代のアメリカンポップスを歌ってりゃいいわけだ! これだったら歌が好きってだけで、俺でも出来て、しかもバンドは会社が集めてくれて、更に贅沢なカラオケみたいな仕事が世の中にあったとは・・・マ 俺は、その思いをお店のマネージャーにぶちまけた! 「俺はスタッフなんかより、バンドになりたいです!」ってね。 今考えると、なんとも無謀な話しだが、当時のマネージャーとのやりとりは、こんな感じだった。 マネージャー:「何? お前バンドになりたいって、経験あるの?」 俺:「いや、無いです。」 マネージャー:「楽器とかやった事あんの?」 俺:「いや、無いです。」 マネージャー:「お前ね〜!そんな簡単な世界じゃないんだよ・・・音楽で飯食うって事は!」 しかし、俺は言葉には出さなかったが、何故だかどうしてもそうは思えなかった! 何故なら、その演奏している人たちは、なんとなく偽者の匂いがした。 明らかに俺が思っているロックンロールでは無かった。 そして、当時の全員リーゼントで決め働くスタッフのほうが、明らかにロックンロールだった! 仕事が終わってからくりだす、あの時代の六本木で遊んだ経験は、本当に楽しかった! D.Cブランドやボディコンネーチャンやジンガイ達で賑わう真夜中に、あきらかに場違いな、リーゼント集団が闊歩するのは、なぜか心がスカッとした! ケントスに入って来た女の子のバイトも他のスタッフと取り合いをして、一緒にラブラブな仕事したり、それはそれで楽しいスタッフ時代だった・・・ しかし・・・ 俺はバンドになる事を諦めたわけではなかった。 ある日、俺はその彼女と、カラオケに行って「俺はバンドになりたいんだが、歌を聞いてくれ!」 なんて 自信満々に歌って聞かせた・・・ そして彼女はこう言った・・・ 「たぶん・・・今の君ではバンドにはなれないと思う・・・」 ガビーン! 次回につづく・・・ [月表示][日記を書く] 記事がありません <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |