L 「チキチキ物語」Dの巻
コロコロコラムG(バンドマンになる為に・・・)の続き。





22歳、バンド経験0・・・

実際、オレは焦ったねぇ〜・・・

店長や先輩スタッフに大風呂敷広げてケントスを飛び出したはいいものの・・・



「いったい!どうすりゃバンドマンになれるんだ!?」



しかも、ケントスみたいなオールディーズハウスで歌って飯が食える状態にしなければ意味がない!

たんなるアマチュアバンドでは、よくある理由(バンドに専念したいので辞めますとか・・・)で辞めていった多くのスタッフと同じになってしまうからなぁ!
(そうやって辞めていき・・・その後名前を聞いたモノは皆無だしなぁ。)


テレビに出てるとかレコードを出してるヤツら以外に歌でしかもアメリカのオールディーズを歌ってメシが食える世界があると知った以上、

すぐにソレにならなきゃダメなんだ!
先ずは、店長や俺をフッていった女や絶対に無理だと言っていた、他のスタッフを見返さないと気がすまない・・・
オレはハナからバンドでデビューして故郷に錦をだとか、有名になってキャデラックに乗るだとか、エーチャンみたいな気持ちなどサラサラなかった・・・

だってそもそもバンドマンになるなんて恐れ多い事を、二十歳すぎてまで考えた事もなかったわけだからなぁ。

そんな大役はオレには無理だし、なによりも面倒くさい、それにリスクもデカい。
普通の時は!オレがロッカーだってバレてはいけないのだ!

なぜかと言うとステージの時以外はいたって普通の酔っ払いでいたかった。(この感覚は仮面ライダー及び戦隊モノ、ガチ世代なら解って貰えるとおもうが、ようするに幼い頃の憧れ!『変身願望』の現れなのだ!
ステージと普通の時の差があれがあるほどカッコイイ、ガキの頃の夢スバットやバロムワンになれる!そう思った。)

それと対比するようにステージの上では誰よりもハデでいたいと・・・

まだステージすらやったコトもないのにも関わらず、スタンスだけは、いっちょ前だった。

それに見えもしないゴールなどを夢見てるより、オールディーズハウスで歌って毎日大好きなリーゼントやフィフティーズスタイルでいられる上に、給料まで貰えるのだ!

オレには夢のような世界に映ったと同時に、みえないゴールではないと、タカをくくっていた。

先ずは当時あったオールディーズ系音楽事務所に電話しまくった・・・

モズ、スターズ・・・(確かこんな名前だったとおもうが・・・)等いろいろかけたが・・・

やっぱり予想どうり。次のような会話がなされた。

オレ:「あの・・・ボーカルの空きはありますかぁ〜?


電話:「経験はありますか?」

オレ:「ないです・・・」

電話:「では、楽器の経験は・・・」

オレ:「ないです・・・」

電話:「経験がないと、まず年間不定期で行っているオーディションを受けて貰って・・・かくかくしかじかで・・・」


そして、その役を型どうりに大人しく演じて会話している滑稽なオレ自身をもう一人の俺が・・・
更に滑稽に眺めていた。

しかし!スクールウォーズ世代のオレは、


愛は〜寢跡を〜寳Mじ〜る!ちか〜ら〜よ〜


・・・っと

心のなかで。


そっと。
歌った。


そして奇跡を信じ他の事務所とも同じ会話をコントにもならない台本で繰り返していった・・・


これまた解ってはいたが・・・





全滅だった。


不謹慎だが、

今の言葉を借りれば。


オレの気持ちは。

被災者


だった。





うぉっ〜ゥ


オレはどうすりゃいいんだぁ〜ゥ



この世でオレは、たったひとりじゃね〜か〜ゥ


っとまぁ・・・


この大袈裟っぷりは、オレの癖らしく歴代の彼女、妻からもいつも指摘されていた。



そんないつあるのかないのかわからんオーディションなど待っとるヒマはない!


今すぐバンドマンにオレはなりたいんじゃ〜〜ゥ


演歌歌手じゃねぇ〜んだ!

苦節何年なんてまっぴらロックだぁ〜ゥ

それにオレはもう22なんだぞ〜ゥ

しかし・・・




今こうやって、当時のオレの気持ちを改めて文章に書き起こしてみると・・・


ちびまる子ちゃん以上だな。


この無謀な行動は次にフロームAの

「ちょっと気になるエトセトラ・・・」

の欄のページを開くまでに至った。



バンドが入って営業してそうな店に、片っ端から電話した。


(これもやっぱり今考えると、こっちの方が技術的に高いモノを要求されるのだが・・・)

まぁ・・・

想像はつくだろうが事務所にかけた時と同じような会話がまた虚しく繰り返されるだけだった。



しかし!







我々大日本人には素晴らしいこの国の「コトワザ」と言うものがある!
それを信じるしかない!








【下手な鉄砲数撃チャ当たる!!】


これだゥ

いつしか・・・   愛は奇跡を信じる力的、ロマンチックな葛城的美学思考は・・・

下手な鉄砲的な・・・

粗品的、敗退的、肥溜め的、溝サライ的・・・

なげやりかつ惨めな発想に変化していった。


そして・・・

やっぱりダメかと諦めかけた その時!!














歴史が動いた!!
(折しも時は激動の昭和から平成と云う希望の時代へと移り変わって行くかのようにオレは思えた・・・)

鉄砲の玉を借金してでも買ってぶっぱなしているウチに!!


一発も当たらなかった玉が、少しかすったゥ





なんと!

その玉にかすった人物は。






ピンキーとキラーズの元メンバーだった・・・





ーーーおわりーーー(チキチキ物語Eに続く)

(*注1)
スクール☆ウォーズ


*「この物語はある学園の廃に挑んだ熱血教師達の物語である」

主題歌『HERO』とともにこのナレーションで始まる「スクール☆ウォーズ」。
山下真司演じる熱血体育教師・滝沢賢司が荒廃した高校のラグビー部を優勝に導くまでを描く学園モノの傑作だ。
モデルになったのは1975年に全国優勝した京都市の伏見工業高校ラグビー部。(オレも高校の時の修学旅行。京都奈良でバスガイドのネーチャンが、あちらに見えますのが今スクール☆ウォーズで有名な・・・っとガイドする程の人気を誇っていた。)

この高校は、実際に「手のつけられへんワル」が集まる学校として地元で有名だったそうだ。
そこのやってきたのが、元ラグビー選手の山口良冶。
7年かけてラグビー部を優勝にまで導いた。
ドラマでも、オープニングシーンからワル達は暴走。
廊下をバイクで疾走、窓ガラスを割り歩く。
集団リンチに、本屋で万引き。
滝沢はそんなワル達に対し、「本当に人を愛するということは、信じ、待ち、許すこと」を信条のもと体当たりで指導。
山下真司が撮影中に流した涙はすべて本物だという、真に熱いドラマだ。

しかし・・・

この20世紀を代表するヒットドラマには黒い歴史のオチがついていた。

「スクール☆ウォーズ2」だ。

大人気だったドラマのほぼ5年ぶりに制作された続編。

基本的に前作を踏襲したものの、いろんなところで目測を誤り、年始早々最終回という予期せぬ打ち切りを迎える羽目になった。
あまり語られる事もなく、もちろんDVD化もされていない為、今ではスクール☆ウォーズに続編があったことすら知らない人も多いと思われる。

今度は川浜高校から舞台を茨城(オレの地元)の少年院に移し、前作の登場人物もほぼ移行。
前作で主要キャラが不慮の死を遂げまくったせいか、大映ドラマのセオリーでもある、ブっとんだ展開の濃厚ストーリーも胸焼けだけが残る作品に終わった。

なかったことになった続編の代表格ドラマだ。

更に余談だが、お笑いコンビ・ザブングルのネタ『くやしいーデスゥ』
は、スクール☆ウォーズの中でも語り継がれてる有名シーンのパクリネタ。

約20年の時を経てお笑いネタとして現代に再ブレイクしている。

(*注2)葛城ユキ

スクール☆ウォーズのオープニングテーマ『HERO』の頭の歌詞。

因みに葛城ユキの他の大ヒット曲『ボヘミアン』はオレが30歳過ぎくらいまでカラオケで歌っていた十八番ナンバーだった。


今はもうオオサビのところのキーが高すぎて老体の喉にはヘビーすぎるナンバーだ。



参考資料:放送禁止タブー大全、ヤンキー大集合(ニッポンの不良30年史)

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